2013年8月22日付けで、英語版のGoogle AdWords公式ブログにて、「Analyze and optimize your search footprint with the new paid & organic report」と題して、Google AdWords内に新しいレポートが追加された旨アナウンスがありました。

このレポートを表示させるまでには、Google ウェブマスターツールとGoogle AdWordsの連携の設定が必要ですが、設定の手順は、公式のヘルプページにお任せするとして、今回は、このグラフの中身を具体的に見ていきたいと思います。まずは、説明しやすいよう、上記のサンプルレポートをエクセルに起こし直しました。以降それぞれの行と列は下記を参照してください。

まず、この表ですが、【A3】には検索ワードが記載されます。次に、列方向で見た場合、大きく分けて3つのブロック(紫、橙、青)の3ブロックに分かれております。
それぞれ、
・広告の統計情報(紫)
・オーガニックの統計情報(橙)
・広告とオーガニックの統計情報(青)

となっております。その各ブロックの中に、指標が並んでいるので順に説明していきます。

紫のブロックの中の指標はもうおなじみの指標なので割愛します。

橙のブロックですが、「クリック数【G2】」はそのままクリックされた回数です。「クエリ【H2】」は「何かしらの検索ワード1【A3】」で検索された時に検索結果としてあなたのページが”返された”回数です。「クリック数/クエリ【I2】」は、クリック数をクエリ数で除した数値です。「リスティング数/クエリ【J2】」は1回の検索に対して、あなたのページが検索結果として”返された”回数の平均です。「平均掲載順位【K2】」はそのまま検索結果順位の平均です。

続いて、青ブロック
「クリック数【L2】」はそのままクリックされた回数です。「クエリ【M2】」は「何かしらの検索ワード1【A3】」で検索された時に検索結果としてあなたのページが”返された”回数です。「クリック数/クエリ【N2】」は、クリック数をクエリ数で除した数値です。

一通り指標の説明を書いてみました、「で?」っていうのが大方の感想かと思います。私も、「で?」のところで四苦八苦しました。橙と青のブロックの指標で、特徴的なものについて詳細を書いてみます。

まず、「クエリ」(【H2】と【M2】)は、先にも書きましたが、「何かしらの検索ワード1【A3】」で検索された時に検索結果として自分のWebサイトが”返された”回数です。
初めは、「広告の表示回数(インプレッション数)」と何が違うんだろうと疑問でした。公式ヘルプの説明を繰り返しお経の用に唱え考えた結果、この”返された”が肝で、例えば、「何かしらの検索ワード1【A3】」で検索されたときに、1ページ目に自分のサイトが2つ掲載された場合、2回”返され”てますので、クエリは2回となるようでして、これが「広告の表示回数(インプレッション数)」と、似て非なる点なので、異なった名称が付いてると解釈しました。
(※そう解釈すると以下の説明も筋が通ってくるので、正解かと思っております。)

「クリック数/クエリ」(【I2】と【N2】)は、説明としては、クリック数をクエリ数で除した数値です。「何かしらの検索ワード1【A3】」で1回検索されると、どのくらいの確率でクリックされるかを示した数値で、クリックのされやすさ・されにくさが表現されてます。したがいまして、「何かしらの検索ワード1【A3】」で検索されたら必ずクリックされる場合は、100%となる数値です。ここも、広告の「クリック率(CTR)」と似て非なる理由は、母数の「クエリ数」が先に述べたように、表示回数とは異なるためだと思っております。

次に「リスティング数/クエリ【I2】」ですが、説明としては、1回の検索に対して、あなたのページが検索結果として”返された”回数の平均です。先にも述べましたが、オーガニック検索の場合、ある検索ワードで検索した結果、あなたのページが2ページ返されることもあります。この数値が2.0だった場合、何かしらの検索ワードの検索結果として、平均して2ページが返されているということになります。ですので、1.0となるケースが圧倒的に多いのではないでしょうか。

以上の指標を、「広告のみ表示」された場合「オーガニックのみ表示」された場合「両方を表示」された場合、といった具合に(行ごとに)見てみましょうという表になっております。

表の作り的に、【B5】【C5】【D5】【E5】【E5】【F5】と【G4】【H4】【I4】【J4】【K4】は値が0になります。たまたま0ではなく、この表の作り上必ず0になる箇所となっておりますので、私のように「0じゃない場合もあるんだな、それってどういう意味だ?」などと曇った目で表を見ないことをオススメします。個人的には、「0じゃない場合もあるんだな」と想像してしまうので、ハイフンとかにしてくれたらよかったのになぁと若干逆恨みに似た感情を覚えたことはGoogle 先生に内緒にしておきたいです。

さて、概ね見慣れない指標名の説明はできたかと思っておりますが、まだまだ「で?」が続くかと思います。「どうすんの?」と。。。アクセス解析のレポート含め、この手のレポートの最大の焦点がこの先のですよね。

基本的にこのようなレポーティングは、そのWebサイトの現在の目的、ステージ、行っている施策、立場など様々な状況に応じて見る箇所が変わってしかるべきですし、また、答えを示してくれるものではなく、答えのヒントを示してくれている物だと思っておりますので、解釈は様々だということをお伝えさせていただきまして、ざっくり見方のようなものを少しだけ。

このレポートの主旨は、「有料検索とオーガニック検索の効果を比較する」為のレポートなので、単純な比較として、効果のあるオーガニック検索ワードで、且つ、広告を出していないワードを探すことができるかと思います。並べて見る事ができるといった具合です。

また、出ている数値をもっと参考にする見方ですと、レポートの主旨的にも重要なのは一番右の青ブロックかなと思っております。その左の橙、紫のブロックは、青ブロックの内訳であるという感じでまず青ブロックを見ます。青ブロックの中で真っ先に注目したのが、N列のデータです。N列のデータは、「何かしらの検索ワード1【A3】」検索1回に対するクリック率です。「両方を表示」が際立って「クリック数/クエリ【N2】」が高いので、「両方表示させると効果的に流入させることができる」と解釈することができるかと思います。逆に言うと、「インプレッション数【C4】も少ないし、クリック率【D4】も高くない」といった理由で、このワードの出稿を取りやめてしまうと、とたんに「クリック数/クエリ【N2】」が【N5】のまで落ち込んでしまいそうなので、「取りやめてはならない」広告とも解釈できるかと思います。

また、この表にあるデータの話ではないのですが、「リスティング数/クエリ」(【J4】に該当する数値)が1を切ってる(ある検索ワードの検索結果として、表示されるかされないか状態で)にも関わらず、「クリック数/クエリ【N2】」が高い、更にワード的にもそんなに重要視してなく、広告出稿0、もしくは相対的にみて限りなく0に近いといったような場合は、予算配分を増やし、日々の運用調整で様子を見ながら試してみる価値があると思います。

しかしながら、この表で圧倒的に欠落しているCPAやCVRといった指標で、これらを加味せず、この”新しいレポートを重視”して出稿を調整してしまうと、大変残念な結果になりかねないので注意が必要です。必ずしも、「効果的に流入させる事ができる = サイトの収益が改善される」 ではないので、両方表示が際立って「クリック数/クエリ【N2】」が高いからといって、即座に両方表示が常に行われるよう広告予算を投下するのはよろしくないかと思われます。N列のデータだけを見て、予算配分を見直した結果、CPAが全然合わない、CVRが0%などですと、もう目も当てられません。あくまで、「流入させる為には効果的なのは両方表示」でした、という感じです。

また違うケースですが・・・

といったところで、これ以上書くと例えばの連続になってしまいそうなので、この辺りで失礼させていただきます。